特許権と職務発明

発明の特許要件と、会社員が行った職務発明の権利関係を整理します。

「発明」を独占できる特許権。会社員が業務中に行った発明 — 職務発明の取り扱いも重要論点です。

日向 まどか(普段) 日向 まどか

特許って『発明』を保護するんだよね?
そもそも発明って何?

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

発明とは『自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの』 (特許法2条1項)。
難しいけど、要は『高度な技術的アイデア』ね。

相良 紗英(普段) 相良 紗英

特許要件は①産業上利用可能性 ②新規性 ③進歩性 ④先願主義 ⑤公序良俗違反でない、など。

白石 みつき(びっくり) 白石 みつき

ふぇぇ、要件いっぱいですぅ…

黒瀬 志保 先生(笑顔) 黒瀬 志保 先生

でも基本は『これまでにない (新規性)』『業界の人でも簡単には思いつかない (進歩性)』『産業に使える』アイデアと覚えればOK。

日向 まどか(普段) 日向 まどか

保護期間は20年だっけ?

相良 紗英(普段) 相良 紗英

そう、出願日から20年 (特許法67条)。
延長制度はあるけど例外的。

白石 みつき(普段) 白石 みつき

職務発明って何ですかぁ?

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

従業員等が職務上した発明のこと (特許法35条)。
会社のリソースを使って業務中に発明するから、会社と従業員の権利調整が必要なの。

日向 まどか(普段) 日向 まどか

発明したのは社員でしょ?
でも会社のものになるの?

相良 紗英(普段) 相良 紗英

原則として発明者は従業員、特許を受ける権利も従業員に帰属。
ただし、契約・勤務規則で会社が予約した場合は、最初から会社に帰属させることが可能 (2015年改正)。

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

従業員には『相当の利益』を受ける権利が法定されているの。
会社は適切な対価 (報奨金等) を支払う必要があるわ。

白石 みつき(普段) 白石 みつき

ぽわわ〜、どっちの権利もちゃんと守る制度なんですねぇ。

相良 紗英(普段) 相良 紗英

オリンパス事件や日亜化学事件など、職務発明の対価をめぐる判例が頻出よ。

黒瀬 志保 先生(笑顔) 黒瀬 志保 先生

ビジネス法務では『職務発明は基本会社帰属可、ただし相当の利益が必要』と覚えておきましょう。

日向 まどか(笑い) 日向 まどか

よっしゃ、覚えた!

確認クイズ

職務発明について適切な記述はどれか。

  1. 職務発明は常に従業員に帰属する
  2. 職務発明は常に会社に帰属する
  3. 原則従業員帰属だが、契約等で会社帰属とすることが可能で、従業員は相当の利益を受ける
  4. 職務発明は特許の対象とならない
こたえを見る

正解: 3. 原則従業員帰属だが、契約等で会社帰属とすることが可能で、従業員は相当の利益を受ける

職務発明は原則発明者 (従業員) 帰属だが、契約・勤務規則で会社帰属が可能 (特許法35条)。従業員には相当の利益を受ける権利があります (2015年改正)。

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