即時取得 - 動産取引の信頼保護

善意無過失の動産取引者を保護する民法192条の制度を整理します。

盗品・遺失物以外の動産は、善意無過失で取得すれば所有権が手に入る — それが「即時取得」。動産取引の安全を守る制度です。

日向 まどか(普段) 日向 まどか

中古品を買ったあとに、それが盗品だってわかったら…どうなるの?

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

そこで登場するのが即時取得 (民法192条) よ。
一定要件で動産の所有権を取得できる制度なの。

相良 紗英(普段) 相良 紗英

民法192条:『取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。』

白石 みつき(普段) 白石 みつき

ぽわわ〜、要件が4つもあるんですねぇ。

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

そう。
①取引行為 ②平穏かつ公然 ③善意 ④無過失 ね。
さらに目的物の引渡しも必要 (条文上『占有を始めた』)。

日向 まどか(普段) 日向 まどか

じゃあ盗品でも、知らずに買っちゃえばOKってこと?

相良 紗英(普段) 相良 紗英

原則はそうなんだけど、盗品・遺失物には特則があるの (民法193条)。
盗難・遺失のときから2年間は、被害者や遺失者が回復請求できる。

白石 みつき(普段) 白石 みつき

盗品って知らずに、ちゃんとお金を払って買っちゃった場合は…?

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

民法194条で、競売・公の市場・同種の物を販売する商人から善意で買った場合は、『代価を弁償しないと回復請求できない』。
買主は買取代金を取り戻せるルールね。

日向 まどか(笑い) 日向 まどか

へぇ〜、盗品には2年ルールがあるんだね!

相良 紗英(普段) 相良 紗英

ここでのポイントは『動産だけ』ということね。
不動産には即時取得は適用されないから、不動産は登記簿で確認することが必須になる。

白石 みつき(普段) 白石 みつき

うちのお菓子屋さんで、市場から仕入れたものはOKってことですねぇ?

黒瀬 志保 先生(笑顔) 黒瀬 志保 先生

そう、商人間の取引で平穏かつ善意無過失なら即時取得成立。
商取引の安全を守るために重要な制度よ。

日向 まどか(普段) 日向 まどか

なるほど、即時取得は『動産取引の信頼保護』のためにあるんだね。

確認クイズ

即時取得 (民法192条) について最も適切な記述はどれか。

  1. 不動産にも適用される
  2. 占有取得者に過失があっても成立する
  3. 盗品は無条件で即時取得の対象となる
  4. 動産の取引行為で平穏・公然・善意・無過失で占有を始めた者が所有権を取得する
こたえを見る

正解: 4. 動産の取引行為で平穏・公然・善意・無過失で占有を始めた者が所有権を取得する

即時取得の要件: 動産+取引行為+平穏・公然+善意・無過失+占有取得。不動産には適用なし。盗品・遺失物には特則 (193条) あり。

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