意思表示の瑕疵・代理の問題 — 事例で問われやすい代表的なパターンを整理します。
意思表示と代理は事例問題でよく出るらしいけど、コツある?
意思表示は『当事者間 vs 第三者』の二段階で見るのよ。
代理は『代理権の有無+表見代理』で判定ということね。
意思表示事例: AB間で錯誤による土地売買 (Aは表意者で錯誤)、Bがさらに善意のCに転売した。
うぅ〜ん…Aさんは取消しできるんですか?
AB間ではAは錯誤を理由に取消しできるのよ (95条)。
でも、Cに対してはどうかしら?
錯誤による取消しは…善意無過失の第三者には対抗できない (95条4項) だっけ?
そのとおりです。
補足すると、改正民法で錯誤も詐欺と同様、善意無過失の第三者保護が明文化されました。
表現が変わっているので注意が必要ですね。
ふぇぇ、改正でルールが変わったんですねぇ。
次は代理の事例ね。
AがBに『この土地を売る代理権』を与えたんだけど、Bがその範囲を超えて別の土地まで売却してしまったの。
これはどうなるかしら?
代理権の範囲を超えてるから無権代理?
本来の代理権はある、でも越権行為。
これが『権限外の行為の表見代理』(110条) の問題。
相手方が善意無過失で、Bに代理権があると信じる正当な理由があれば、表見代理成立。
なるほどぉ、事例ごとに『正当な理由』があるか判定するんですねぇ。
そうそう、個別事情で判断するのよ。
委任状を持っていた、印鑑を持参していた、過去に代理した実績があった…などね。
解き方のコツ: ①事案を当事者ごとに整理 ②法的問題点を特定 ③適用条文を選択 ④効果を判定。
了解!
当事者整理→論点特定→条文選択→効果判定の4ステップだね。
確認クイズ
AがBに対し『この絵画を売却する代理権』のみを与えたところ、Bが範囲を超えて『この壷を100万円で売却』した。買主Cが善意で『Bに壷の売却代理権がある』と信じる正当な理由があった場合の法律関係として最も適切なものはどれか。
- 代理権がないので契約は完全に無効である
- Aは追認の有無に関わらず代理として効力を負う
- 権限外の行為の表見代理 (民法110条) が成立し、AC間で売買契約の効力が発生する
- Cの善意は関係ない
こたえを見る
正解: 3. 権限外の行為の表見代理 (民法110条) が成立し、AC間で売買契約の効力が発生する
権限外の行為の表見代理 (民法110条): 基本代理権がある+越権+相手方善意無過失+正当な理由、の要件で本人 (A) に効力が及びます。Cが正当な理由で信じれば成立。