法律上「人」と扱われるのは生身の人間だけではありません。会社などの「法人」も「人」です。ここを理解しないと契約の相手方を間違えます。
ねえ、株式会社って「人」って呼ぶの?
変じゃない?
法律の世界では「自然人」と「法人」の二種類の権利能力主体があるの。
会社は法人の代表例ね。
意思の判断ができる意思能力も別概念として重要よ。
自然人は出生で権利能力を取得し、死亡で失う。
法人は登記で成立して、解散登記で消滅します。
わぁ、人間以外も「人」になれるんですねぇ。
じゃあ、未成年のあたしが一人で高額な契約しても有効なの?
そこで行為能力の話よ。
未成年者は単独で完全な法律行為ができないの。
法定代理人 (親権者) の同意が必要よ。
ただし、お小遣いの範囲内の買い物や、単に権利を得るだけの行為 (もらうだけの贈与等) は単独でできます。
じゃあ、未成年が勝手に高額契約しちゃったら…?
原則として取消しできるわ。
これが「制限行為能力者制度」。
未成年者・成年被後見人・被保佐人・被補助人の4種類があるの。
成年被後見人?
なんかむずかしい…
認知症などで判断能力を欠く常況にある人を、家庭裁判所が後見開始の審判で「成年被後見人」とすることができます。
後見人が代理を担当します。
ちなみに、相手方が「未成年と知らずに契約した」場合でも、原則は取消し可能。
ただし未成年者が詐術を用いた (大人と偽った等) ときは取消しできないの。
詐術…うそをついたら駄目なんですねぇ。
バイト先で「20歳以上です」って嘘ついて契約したらマズいってことだね!
そうですね。
ビジネス取引でも、相手方が未成年や被後見人でないかは要確認。
法人なら登記簿でチェックします。
確認クイズ
未成年者の法律行為について最も適切なものはどれか。
- 未成年者の契約はすべて無効である
- 法定代理人の同意がない契約は原則として取り消すことができる
- 相手方が未成年と知らない契約は完全に有効になる
- 詐術を用いた未成年者でも契約を取り消せる
こたえを見る
正解: 2. 法定代理人の同意がない契約は原則として取り消すことができる
未成年者の契約は原則として取り消し可能です (民法5条)。無効ではなく取消しなので、追認すれば有効に確定します。詐術を用いた場合は取消しできません (民法21条)。