物権変動の対抗要件「引渡し」は、実は4つの方法があります。試験頻出の細かいけど重要な論点です。
動産の対抗要件は『引渡し』って学んだけど、引渡しって具体的にはどうやるの?
民法は占有移転に4つの方法を認めているのよ。
現実の引渡し・簡易の引渡し・占有改定・指図による占有移転の4つね。
現実の引渡し (民法182条1項) は、物を物理的に手渡しする最も典型的な方法。
本を渡す、車のキーを渡す等。
簡易の引渡しは…?
民法182条2項ね。
譲受人がすでに物を占有している場合は、当事者の意思表示だけで引渡しが完了するの。
例えば、借りていた本をそのまま買い取る場合ね。
占有改定は?
民法183条。
譲渡人が以後譲受人のために占有する意思を表示する方式。
物理的には譲渡人の手元に物が残るけれど、占有名義だけ変わる。
うぅ〜ん…それで引渡し完了なんですかぁ?
そうなのよ。
譲渡担保や売り戻し付き売買などで使われる便利な方法ね。
ただし、即時取得との関係で論点があるの。
指図による占有移転は?
民法184条。
第三者が物を占有している場合、占有者に対し『以後譲受人のために占有せよ』と命じることで引渡し完了。
倉庫業者が預かっている商品を売る場合などに使われる。
わぁ、4つも方法があるんですねぇ。
ビジ法では4類型の名前と『どんな状況で使うか』を覚えれば十分よ。
特に占有改定は、即時取得の要件である『占有取得』に該当するかどうかが判例で論点になるから注意が必要。
判例は否定説ね。
よっしゃ、占有移転=4類型 (現実・簡易・改定・指図) で覚えとくよ!
確認クイズ
占有移転の方法について最も適切な記述はどれか。
- 占有改定は物理的な手渡しを要する
- 簡易の引渡しは既に物を占有している譲受人への当事者意思表示で完了
- 指図による占有移転は譲渡人が物を直接持つ必要がある
- 現実の引渡しのみが法律上認められる
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正解: 2. 簡易の引渡しは既に物を占有している譲受人への当事者意思表示で完了
簡易の引渡し (民法182条2項) は既に物を占有している譲受人への当事者意思表示で完了。占有改定は譲渡人が以後譲受人のため占有、指図による占有移転は第三者占有物のケース。