民法に規定はないけれど、実務で広く使われる「非典型担保」 — 譲渡担保と所有権留保。動産担保の主役です。
民法の担保物権って質権・抵当権・留置権・先取特権だけって学んだけど、実務ではもっと種類あるの?
そう、譲渡担保と所有権留保は『非典型担保』と呼ばれて、判例で確立された担保形態よ。
譲渡担保は、債務者が担保目的で目的物の所有権を債権者に譲渡する形式。
実質的には担保だけど形式上は所有権移転。
ぽわわ〜、所有権を渡しちゃうんですかぁ?
形式上はね。
でも返済すれば所有権は戻る。
動産・債権・集合動産など、抵当権設定できない財産を担保化するのに使われるの。
在庫を担保にできるってこと?
そう、集合動産譲渡担保で、倉庫内の在庫全体を担保にできる。
商社・卸売業の融資で重要な制度よ。
所有権留保は何ですかぁ?
売買代金完済まで売主が所有権を留保する形式。
割賦販売・分割販売で使われるわ。
自動車の割賦販売とか?
まさに。
代金完済まで車の所有権はディーラー、占有は買主、というのが典型。
完済で所有権が買主に移転。
民法に書いてないのに使われる理由は…?
民法は強制的なルールではなく、契約自由の原則の範囲で当事者が新しい制度を作れるから。
判例の積み重ねで法的安定性も確保されているの。
ただし担保権実行時は、債権額を超える部分は債務者に返す『清算義務』があるから注意。
了解、譲渡担保=形式は譲渡だけど実質担保、所有権留保=代金完済まで売主に所有権、で覚えとくよ!
確認クイズ
譲渡担保について最も適切な記述はどれか。
- 民法に明文規定がある典型担保物権である
- 債務者が担保目的で所有権を債権者に譲渡する非典型担保
- 抵当権と同じく目的物の占有を移転しない
- 返済しても所有権は債権者のまま
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正解: 2. 債務者が担保目的で所有権を債権者に譲渡する非典型担保
譲渡担保は債務者が担保目的で所有権を債権者に譲渡する非典型担保。民法に明文なし、判例で確立。返済で所有権は戻る、占有は債務者に留めることも可能。