意思表示には「真意でない意思表示」が3つあります — 心裡留保・虚偽表示・錯誤。それぞれ効力が異なります。
ねえ、「心裡留保」って読み方からしてむずかしくない?
『しんりりゅうほ』と読むの。
心裡留保は、表意者が真意でないことを知りながら意思表示することよ。
例えば、冗談で『この時計を100円で売るよ』と言ったような場合。
原則として有効 (民法93条1項本文)。
うぅ〜ん…冗談でも有効なんですかぁ?
ただし、相手方が『真意でない』と知っていたり、知ることができたりした場合は無効になる (但書)。
じゃあ虚偽表示は?
虚偽表示は相手方と通謀して虚偽の意思表示をすること。
例えば、税金逃れのために土地を友人に売却したように見せかける場合。
当事者間では無効です (民法94条1項)。
ただし、無効を『善意の第三者』には対抗できないの (94条2項)。
これが頻出論点よ。
善意の第三者って…なんですかぁ?
事情を知らない第三者のこと。
例えば友人が実は売主の意思のない取引と知らずにその土地をさらに転売したら、転得者は善意であれば保護されるの。
なるほど、知らずに巻き込まれた人を守る仕組みってことね!
そう。
意思表示が真意でない場合、当事者間と第三者で扱いが違うのが特徴。
整理しておきましょう。
心裡留保は原則有効で、虚偽表示は無効だけど善意の第三者には対抗できない…ですよねぇ?
その通り!
ばっちりよ、みつき。
確認クイズ
AB間で土地につき虚偽表示による売買契約 (B名義への移転登記済み) があり、Bが事情を知らないC (善意の第三者) にその土地を譲渡した場合の法律関係として最も適切なものはどれか。
- AはCに対しても虚偽表示の無効を主張できる
- AはCに対しては虚偽表示の無効を対抗できない
- AB間の売買は完全に有効である
- Cが登記を備えていなければCは保護されない
こたえを見る
正解: 2. AはCに対しては虚偽表示の無効を対抗できない
虚偽表示の無効は善意の第三者には対抗できません (民法94条2項)。Cは善意なら登記の有無を問わず保護され、土地の所有権を取得します。