互いに債権がある場合「打ち消し合う」 — 相殺。要件と効果、不対等な債権でも使える便利な制度です。
AさんがBさんに10万円借りてて、BさんもAさんに10万円借りてる。
これって相殺できるの?
できるわ!
相殺は対立する同種の債権を対当額で消滅させる単独行為 (民法505条)。
相殺の要件: ①双方の債権が対立 ②同種の目的 (例: 金銭) ③弁済期到来 ④相殺禁止特約・性質上禁止でない、の4つ。
ふぇぇ、4つもあるんですねぇ…
弁済期に注意ね。
相殺する側 (自働債権者) は自分の債権の弁済期が来ている必要があるけれど、受働債権の弁済期は来ていなくてもいいのよ。
意思表示はどうするの?
相手方への一方的な意思表示で成立 (506条1項)。
書面でなくてもOK。
相殺できない場合もあるんですかぁ?
あるわよ。
①{kw('不法行為')}による損害賠償請求権を受働債権とすることはできない (509条) ②差押え禁止債権 (給与等) を受働債権としてはいけない (510条)。
なんで不法行為だとダメなの?
被害者保護のためね。
加害者が『損害賠償は払うけど、こっちの貸金と相殺するよ』みたいな逃げ道を防ぐためなの。
ぽわわ〜、相殺って便利だけど、ルールはしっかりあるんですねぇ。
実務では『相殺予約』や『相殺通知』など、契約・実務文書で明確にすることが多いわ。
なるほど〜、相殺ってビジネスでも普通に使われる回収手段なんだね!
確認クイズ
相殺について適切でない記述はどれか。
- 対立する同種の債権を対当額で消滅させる
- 一方的な意思表示で効力を生じる
- 不法行為による損害賠償請求権を受働債権としてもよい
- 受働債権者は弁済期到来前でも相殺できる
こたえを見る
正解: 3. 不法行為による損害賠償請求権を受働債権としてもよい
不法行為による損害賠償請求権を受働債権とする相殺は禁止されています (民法509条)。被害者保護の趣旨。他は正しい記述。