民法の雇用契約と労基法の労働契約はどう違う?ベースとなる民法ルールを押さえて、労基法の特則理解の土台にしましょう。
雇用契約って、民法と労基法の両方に出てくるよね。
どういう関係なの?
良い質問ね。
民法の雇用契約 (民法623条以下) は最も基本的なルールで、労基法・労契法はそれに対する特別法・修正法という位置づけ。
民法623条で『雇用は労務に服することを約し、これに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる』と定めています。
民法だけだと、労働者保護が薄そうですねぇ。
そう。
だから労基法・労契法・最低賃金法・労安法など、強行規定中心の特別法が労働者を保護しているの。
民法の雇用は今でも使われるの?
労基法が適用されない者 (取締役・役員等) や、家事使用人・船員 (船員法適用) などには民法の雇用ルールが適用される場面があります。
民法独自のルールで、覚えておくべきことは何ですかぁ?
①期間の定めなき雇用は2週間前の予告で解除可 (民法627条)。
②期間の定めある雇用も5年経過後はいつでも解約申入れ可 (626条)。
③労働者の安全配慮義務 (信義則上の義務として判例法理)。
労基法ではこの解雇予告期間が30日に強化されている (労基法20条) わけね。
へぇ〜、民法だと2週間でいいんだ。
労基法のほうが厳しいんだね!
そう。
基本的には労働者保護の方向で労基法・労契法が民法を修正しているの。
あくまで民法は『デフォルトルール』。
民法と労基法・労契法の関係を意識しながら読み解くんですねぇ。
ビジ法では『民法の雇用は労基法の一般法』『労基法は強行規定で民法を修正』という関係を理解しておけば十分ね。
了解!
労契法・労基法の細部に入る前に、まず民法を押さえとくね!
確認クイズ
民法上の雇用契約について適切な記述はどれか。
- 期間の定めなき雇用は1ヶ月前の予告で解約できる
- 労基法の規定が民法に優先して適用される
- 民法の雇用ルールはすべての労働者にそのまま適用される
- 雇用契約は要式契約で書面が必要
こたえを見る
正解: 2. 労基法の規定が民法に優先して適用される
労基法は民法の特別法として優先適用されます。期間定めなき雇用の解約予告は民法627条で2週間 (労基法では30日)。雇用契約は諾成契約で書面不要。