相続を巡るバランス装置 — 遺留分・相続放棄・限定承認。被相続人債務超過時の戦略含めて整理します。
遺留分って、必ず相続人がもらえる最低限のこと?
そう、遺留分は配偶者・子・直系尊属が法定相続分のうち最低保障される割合 (民法1042条)。
遺留分割合: ①直系尊属のみ相続人 = 法定相続分の1/3 ②それ以外 = 法定相続分の1/2。
ふぇぇ、計算が複雑ですぅ。
例えば配偶者と子1人で、遺言で全財産を他人に譲ると書かれていても、配偶者と子はそれぞれ1/4 (法定相続1/2の1/2) を遺留分として確保できる。
兄弟姉妹は遺留分ないんだっけ?
そう、兄弟姉妹は遺留分なし (民法1042条)。
だから兄弟姉妹だけ相続人なら、遺言で全部他人に渡しても兄弟姉妹は文句言えない。
遺留分侵害額請求って何ですかぁ?
遺留分が侵害された場合、侵害額相当の金銭を請求できる権利 (改正民法1046条)。
改正前は『現物返還』だったのが、現在は『金銭請求』に変わった。
相続放棄は?
相続人の地位を放棄すること。
被相続人の死亡を知ってから3か月以内に家庭裁判所に申述 (民法915条・938条)。
借金が多い場合に有効。
限定承認は…?
プラスの相続財産の範囲内でのみ債務を弁済する条件付き承認。
3か月以内・共同相続人全員で申述。
じゃあ単純承認は?
無条件で全相続財産を承継。
何もしないと3か月経過で単純承認とみなされる (法定単純承認)。
ぽわわ〜、3か月のうちに判断するんですねぇ。
実務では『相続財産調査』を3か月以内に行い、プラスマイナスの判定で放棄か単純承認かを決めるの。
期間延長の申立ても可。
了解、遺留分+放棄+限定承認+単純承認の選択肢で対応!
確認クイズ
相続放棄について最も適切な記述はどれか。
- 被相続人の死亡を知った時から1年以内に家庭裁判所に申述する
- 被相続人の死亡を知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述する
- 口頭で他の相続人に伝えれば足りる
- 相続放棄をしても遺留分は受け取れる
こたえを見る
正解: 2. 被相続人の死亡を知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述する
相続放棄は被相続人の死亡を知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述 (民法915条1項・938条)。期間内に何もしないと単純承認とみなされ、放棄すれば遺留分も主張できません。