株式会社の柔軟な資金調達 — 種類株式と新株予約権。取締役の利益相反取引も会社法の頻出論点です。
会社の株式の種類って、普通株以外にもあるの?
そう、種類株式が9種類定められているの (会社法108条)。
普通株のほかに、議決権制限株式・配当優先株式・拒否権付株式 (黄金株) などね。
スタートアップでは『議決権なし配当優先株』を投資家に発行することが多いわ。
経営権を保ちながら資金調達できるから。
ぽわわ〜、株式って色々な種類があるんですねぇ。
あと『新株予約権』もよく出題されるのよ。
発行会社の株式を一定条件で取得できる権利のことね (会社法236条)。
ストックオプションって新株予約権の一種?
そう。
ストックオプションは従業員・役員等に付与される自社株式取得権よ。
インセンティブ報酬として広く使われているわ。
利益相反取引って何ですかぁ?
取締役と会社の利益が衝突する取引のことね。
たとえば取締役が会社からお金を借りるとか、会社の不動産を取締役が買う、なんてケース。
これは原則禁止なのよ。
会社法356条で、利益相反取引には株主総会または取締役会の事前承認が必要とされているわ。
それを破ったら?
取締役は善管注意義務 (民法644条) と忠実義務 (会社法355条) に違反したことになって、損害賠償責任を負うことになるのよ。
善管注意義務は『善良な管理者の注意』、忠実義務は『法令・定款・総会決議の遵守』。
両方とも取締役の重要義務よ。
うちのお店、家族経営だから関係ないですよねぇ?
個人事業ならね。
でも法人化したら気をつけるポイントだよね。
そうね。
あと『競業避止義務』もあって、取締役は会社と競合する事業を行うには取締役会の承認が必要 (会社法356条1項1号)。
確認クイズ
取締役の利益相反取引について最も適切なものはどれか。
- 取締役の判断のみで自由に行える
- 株主総会または取締役会の事前承認が必要
- 監査役の同意のみで足りる
- 取締役は会社との取引を一切できない
こたえを見る
正解: 2. 株主総会または取締役会の事前承認が必要
利益相反取引には株主総会または取締役会の事前承認が必要 (会社法356条)。違反すれば善管注意義務・忠実義務違反として取締役個人が損害賠償責任。